JAZZ、FUSION系を中心に手持ちCD・DVDのレビューを書き綴っています。

The Swan / Bob James

The Swanボブ・ジェームスが日本からのオーダーによりクラシック・ナンバーをマテリアルにして作ったアルバム。「フォクシー」の次のアルバムで1984年発売。
サン・サーンス「動物の謝肉祭」から「01.The Swan」とヘンデルの「04.Water Music(水上の音楽)」の2曲でクラシックのボブ・ジェームスアレンジ版が聴ける。
“クラシックを素材にしたフュージョン”と聞いただけで、「ああ、レストランで小さい音で流れてるような音楽か。。。」が一般的。要するに評判が悪いのである。
しかし、ことボブ・ジェームス場合は全く違うと申し上げておきたい。ファースト・アルバム「One(はげ山の一夜)」やフォクシー収録の「ルードビッヒ」を聴いて貰えばわかるハズです。



そんなワケで、自分の持っている「白鳥」は↓コレ↓
swau_lp

学生時代に買ったレンタル落ちの中古レコード。ジャケ帯が前面にべったり貼られてて美しい白鳥チャンが隠れてしまっている。これはかなり劣悪な例だろうけど、“フュージョン仕立てのクラシック”の世間一般の評価がこのレンタル業者の扱いに表れてる気がします。(380円の値札でBOB JAMESのロゴが見えないし。。。)
ただ、激安の中古レコード達は今でも自分の宝物。多感な時期にむさぼるように聴いていたから愛着もあり、絶対に捨てられないですね。CD化された今でもレコードで聴いてます。

この「白鳥」を気にいっている大きなポイントがピーター・アースキン(ドラム)のプレイ。
特に「06. Quietly Crazy for You」での曲の進行に沿って徐々に盛り上がっていく繊細かつ情熱的なプレイは感動モノ。 アースキンのベスト・プレイの一つではないでしょうか。
ボブ・ジェームスも珍しくガッツンガッツン弾いてます。
マーカス・ミラー(ベース)、ヨギ・ホートン(ドラム)という真っ黒な軍団がクラシックの曲を演っている点もポイントではないかと。

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01. The Swan
サン・サーンス「動物の謝肉祭」から。
マーカス・ミラー、ヨギ・ホートンによる白鳥。黒人ミュージシャンを受け入れないクラシック界へのメッセージか?このリズム体の参加がこの曲を特別のものにしている。
情緒深いギター・ソロはスティーヴ・カーン。

Yogi Horton (Drums)
Marcus Miller (Bass)
Steve Khan (Guitars)
Hugh McCracken (Guitars)
Leonard "Doc"Gibbs (Percussion)
Sammy Figueroa (Percussion)

02. Delaissado
静かな湖の風景がどこまでも続いているような趣あるスロー・ナンバー。
ピーター・アースキン&ロン・カーターという異色の組み合わせ。
シンセの響きがミステリアス。

Peter Erskine (Drums)
Ron Carter (Bass)
Leonard "Doc"Gibbs (Percussion)
Rob Zantay (Synthesizers)

03. Prospero
このアルバムは“ミステリアス”がキーワード。決して軽いアルバムではない。
この曲もその雰囲気が全開で、幻想的なシンセをバックにアースキンの空間を紡ぐようなタイコ。
素晴らしいドラムプレイだ。アースキン最高!

Peter Erskine (Drums)
Will Lee (Bass)
Leonard "Doc"Gibbs (Percussion)
Rob Zantay (Synthesizers)

04. Water Music
ヘンデルの「水上の音楽」。
いかにもボブ・ジェームスっぽいアレンジ。「フォクシー」のマルコポーロみたいなヘンデルです(笑)

Yogi Horton (Drums)
Ron Carter (Bass)

05. Ensenada Madness
1曲目の「白鳥」と同じメンバーによる哀愁のミディアムテンポのサンバ。
マーカス節が随所に炸裂しております。ヨギ・ホートン&マーカス・ミラーに絡むボブ・ジェームス。
ヒューのアコースティックギターソロも哀愁。
それにしてもヨギのハイハットは色っぽいなぁ。

Yogi Horton (Drums)
Marcus Miller (Bass)
Steve Khan (Guitars)
Hugh McCracken (Guitars)
Leonard "Doc"Gibbs (Percussion)
Sammy Figueroa (Percussion)

06. Quietly Crazy for You
本作のメインと位置づけているラスト・ナンバー。トランペッター、マイク・ローレンスのオリジナル。
牧歌的で静かなテーマから始まる曲が徐々に表情を変えていく。
ウイル・リーとアースキンの絡みがスゴイ!

Peter Erskine (Drums)
Will Lee (Bass)
Leonard "Doc"Gibbs (Percussion)
Rob Zantay (Synthesizers)


「お気に入り度」 ★★★★★

# 380円とは思えないミステリアスな名盤。再発盤CDには追加収録曲(+1)がある。(らしい)
# 最近レコード・プレーヤーを新調。今後はレアなアナログレコードの記事もぼちぼち書いていきたい。


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428:ピーター・アースキン
ボブ・ジェームスなら、まったりいいものを作ってくれそうです。
ジャケもメルヘンチックでいいです。ピーター・アースキンですが
あまり彼のプレイを意識して聴いた事はないのですが、彼は
ウエザー・リポートですよね(実はこのあたり結構無知ですw)
YouTubeでソロの演奏を見ると、脱力したドラミングが、キャリアと
実力を物語ってました。この白鳥のころは、もうWRは脱退して、
きままにやってたころなんですか?

>最近レコード・プレーヤーを新調。
結構高価なものだったりして
429:CTI
禿げ山といえばCTIですよね~。
デオダートなど多くのミュージシャンを輩出しフュージョンの礎を作ったレーベルの一つと「フュージョン」に書かれていたと思います。
ドラムは切れだけなく歌うような表現力でバンドのメンバーを鼓舞したりしてリズムだけでなく演奏そのものをコントロールできるすばらしい楽器ですね。
この文章でそんなふうに感じました。
430:コメントありがとうございます。
>タカ様
この時期のアースキンはWRを脱退しJAZZに走っていた頃でとても充実してたようです。自分のやりたい事をきままにやってたんじゃないでしょうか。そんな感じがドラムに現れてる気がします。
レコード・プレーヤーはDENONの3万円台のもの(DP-300F)を購入しました。エントリーモデルです(涙)

>bonejive様
CTIレーベルはアナログプレーヤーで聴くと最高ですよ!フュージョン黎明期の雰囲気を味わえます。
ピーター・アースキンの表現力は感動的です。繊細なタッチ、ダイナミクス、タイム感。。。大好きなドラマーです。
431:
このアルバム、日本制作ということもあってなのか、ボブジェームスを語る時にあまり出てこない一枚でしょうか。彼のクラシックのアダプテイションは、本当センスいいですよね。またこの路線やってくれないでしょうか。(それとも、最近もやってるんですかね??)

クラシックファンからみたら邪道かもしれませんが、彼のアレンジを聞くと本物が聞きたくなります。あと、アースキンとボブジェームスの組み合わせってあまり聞かないような、、、。

ブログのデザイン変わりましたね!
432:コメントありがとうございます。
>猫ケーキ様
このアルバムについて調べようと思いググッたら1番上に猫ケーキさんの記事が載ってました!
過去に取り上げられてましたね。
この白鳥は、日本人向けに作られたボブ・ジェームスの来日記念盤なんでしょうね。話題に上る事が少ないので駄作扱いっぽいのが残念です。
アルバム全体を覆うミステリアスな作りこみが好きな作品ですけどね。
フォープレイもいいですが、クラシック系も是非やって欲しいです。マーカスとの再演とかおもしろいかも。。。
433:お久しぶりです!
コメントはなかなか残せませんが、いつも楽しく拝見しています。
私もこのアルバム大好きで、アナログとCDの両方今でも大切に持っています。
おっしゃるとおりなかなか評価されませんが、個人的には彼の代表作のうちの1枚と思っています。
アナログならではの音質っていいですよね。
新テンプレート・・・イイカンジですよ!!
434:コメントありがとうございます。
>Musicman様
お久しぶりです。当ブログを見ていただいているとのことで、ありがとうございます。
アナログとCDの両方お持ちのMusicman様ご推奨につき、このアルバムはやはり名盤ですネ。
アナログ盤の見開きジャケットを開くと青い湖に舞う白鳥が幻想的で美しいです。

秋なのでテンプレート変えましたが、スッキリ系?なデザインが気に入ってます。
返信
533:アルバム「ラモー」もぜひ。
はじめまして。
ジュリア・フォーダムを最近また聴きだして、彼女の名前で検索したら、このブログにたどり着きました。
…で、ボブ・ジェームズの「白鳥」。
まさにツボを突かれた気分です。

私が「白鳥」を聴いたのは中3の頃。それからアナログを購入し、今はCDとの2刀流。←アナログプレーヤーが壊れたので。
25年近くたっても聴ける音楽ってすごいですよね。

ちなみに、その後バロックの鬼才ジャン・フィリップ・ラモーの小曲をアレンジしたアルバム「ラモー」がリリースされていますが、こちらもあまり注目されなかったようでちょっと残念。
しかし随所にボブ・ジェームズの挑戦ともみられる曲想が続き、聴き終えた後も余韻が残るアルバムになっていますよ。
返信
534:コメントありがとうございます!
petitephoto様、はじめまして。
お返事が遅くなり申し訳ありませんでした。

ジャン・フィリップ・ラモーは初めて聞く名前です。
早速ご推薦の「ラモー」をチェックしてみますね。
情報ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。
返信

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