JAZZ、FUSION系を中心に手持ちCD・DVDのレビューを書き綴っています。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Quartet / Pat Metheny Group

Pat Methenyのギター・トリオによる新譜「Day Trip」が発売となり、ネット上ではしばらくこの話題で持ちきりになると思われる。
そんな中、なぜか当ブログでは96年に発売されたPat Metheny Groupの「Quartet」をご紹介。(全く空気が読めてない)

このアルバム、少し大袈裟に言うとメセニーの諸作品の中でも「ゼロ・トレランス~」や「SONG X」他と並んで5本の指に入ろうかという不人気盤らしい。amazonマーケットプレイスでの現在の中古盤最安価格は580円也!

Pat Metheny Groupとしての前作は前年発売のグラミー賞アルバム「We Live Here」、そして同年にはこれまた超人気盤であるチャーリー・ヘイデンとの「Beyond The Missouri Sky(ミズーリの空高く)」が発売されており、完璧にこのアルバムは埋没。
言うまでも無く、商品の価格は需要と供給のバランスで決定されることから、「We Live Here」を聴いたファンが次も・・・と期待して大量購入、そして中古市場へ大量放出したと思われる(笑)
メセニーのアルバムを10枚以上所有している様なコアなファンは売らないかもしれないが、ジャズファン以外の一般ファンも多いメセニーの場合、CD発売枚数も多いだけに一度売気配の流れが出来ると止まらなくなりそう。

「We Live Here」のツアー終了後すぐにスタジオに入り短時間で仕上げたアコースティックな作品。「We Live Here」はドラム・ループ等打ち込みを多用したカッチリした音作りだったが、今回の「Quartet」は"ジャズギタリスト”パット・メセニーとしての原点回帰のアルバム。
ただ、ワーナー移籍が水面下で決まっており、ゲフィンレーベル最後の作品で、いわゆる“やっつけ仕事”という評価が一般的となっている。
ドライブにピッタリで聴き進めていくほどに気持ちが明るくなっていく「We Live Here」に比べ、この「Quartet」はどんどんダークサイドへ引きずり込まれていく。「We Live Here」とは対照的な“暗さ”が580円の要因だろうか。

しかし、価格だけ見て“駄作”と判断し聴くのをやめるのにはあまりにも勿体無い作品である。
メセニーはいつもファンの期待をいい意味で裏切り続けており、それが最大の魅力。「Quartet」もその一環であると考えればお約束では?
アコースティックな作品の場合、グループ内でのライル・メイズの比重が高まる。本作でもライル・メイズが素晴らしく美しいプレイを聴かせてくれる。自分はライルのソロアルバム的な聴き方をしています。

マイケル・ブレッカーのバラードアルバム「Nearness of You」の関連アルバムを最近は続けて記事にしているが、この「Quartet」からも2曲「05. Seven Days」「14. Sometimes I See」が 取り上げられている。
このバラードアルバムはメセニーがプロデュースしていることから、さりげなく2曲ねじ込んだかもしれないが、これがまた素晴らしい出来!

そしてもう一つのポイント、なんとメセニーの新譜「Day Trip」で「02. When We Were Free」が取り上げられているではあーりませんか!(まだ未聴)
これをキッカケに「Quartet」も再評価され市場価格も上昇するかもしれない。


Pat Metheny
acoustic and electric guitars, 12-string guitar, 42-string pikasso guitar,
e-bows and slide, soprano guitars, fretless guitar, guitar synth

Lyle Mays
piano, non-tuned spinet piano, celeste, pedal harmonium, autoharps, electric piano, clavinet

Steve Rodby
acoustic bass, piccolo bass

Paul Wertico
drums and percussion

-------------------------------------

01. Introduction
02. When We Were Free
静かにそして叙情的なイントロダクションから美しいテーマの「When We Were Free」へ。
ゆったりとしたテンポで、メセニーのギター、ライルメイズのピアノが美しく響きます。
特にピアノソロの叙情性が心に染みます。
新譜「Day Trip」ではどのような演奏になっているだろうか?

03. Montevideo

ぴこぴこ、プルプル、ピキピキ・・・
4人による共作でいきなりイントロがフリーインプロビゼイション。早くもこのアルバムの不人気さを予感させるような3曲目。
土着的なドラムをバックに美しいメロディが出て来て一安心。
エンディングはぴこぴこ、プルプル、ピキピキ・・・

04. Take Me There
速いテンポの4ビート。
ただベースがランニングしないので普通の4ビートには聴こえない。
終始メセニーが弾きまくっている。ダークな雰囲気のまま幕を閉じる。

05. Seven Days
マイケル・ブレッカーの「Nearness of You」にも収録された叙情的バラード。
是非ブレッカーのアルバムの方聴いて欲しい。

06. Oceania
ライル・メイズのオリジナルで本アルバム中で最も好きな曲。
美しすぎるピアノによるテーマからシンセギターのソロへ。
3:47秒と短い曲だが、美しい名曲です。

07. Dismantling Utopia
このあたりから雰囲気が変わってくる。
オーネット・コールマンに影響を受けたようなテーマ、めまぐるしく変わる曲構成、そしてフリーの部分。一般ファンは飛ばして聴かない曲かも。
叙情的なのでうるさくは無いが、静かなアヴァンギャルド。

08. Double Blind
ダークサイドへ引きずり込まれていく。アナキンがダースベイダーへと生まれ変わる様に。
美しいライル・メイズの弾く旋律のバックでポール・ワーティコがフリーのソロ。

09. Second Thought
07.~12.までは一連の組曲のような構成か。この曲では宇宙的な広がりをみせる。
CDを聴いていてこの辺りで寝てしまうのもまた事実(笑)

10. Mojave
ダークサイドでうなされている感じ。悪夢の情景。
ベースのとるテーマが重苦しい。「We Live Here」の後でコレはきついかな。

11. Badland
シタールのようなギターサウンド。インドの山奥で修行するような精神性。
ダイバダッタ&レインボーマンの世界ですね。
中古市場への大量放出もやむなしか。

12. Glacier
(深海に潜水中)

13. Language of Time
急にぱっと視界が開けてくる。
暗黒の世界から陽のあたる地上へ出てきた感じ。
初期メセニーグループの香り。シンセギターによる長いソロも聴ける。

14. Sometimes I See
ほっと落ち着くメロウなバラード。マイケル・ブレッカーの「Nearness of You」に収録。
ダークな曲が続いたため一息つける。
ライル・メイズのピアノソロが絶品!

15. As I Am
アルバムの最後は優しく温かい旋律のバラード。本アルバム中、一番オーソドックスなバラードが最後に。メセニー→メイズとソロあり。
こういう雰囲気のアコースティックサウンドなら確実に売れたのではと思うが。。。


「お気に入り度」 ★★★★☆


# メルドーとの「カルテット」と間違えないように。(結果オーライだけど)
# 新譜「Day Trip」に期待です。

スポンサーサイト
249:
お邪魔いたします。
この作品を初めて聴いた時に直感的にいい!と想いました。と言うのは、どちらかと言うとWe Live Hereを初めて聴いた時の方が違和感があったので・・・。ですから安心したと言ったらよいでしょうか。今、両方聴いて見ると、けっこう両極端に位置している作品ですね。
250:コメントありがとうございます。
SONG Xの後にStill life、We Live Hereの後にQuartet。メセニーは両極端な作品を意識的に発表してるような気がします。
ファンは混乱しますけど、それがメセニーのやり方なので一生懸命付いて行くしかなさそうですね。

We Live Hereは年月を経るほどに違和感を覚えますが、このQuartetはどんどん良くなっていく。。。そんな感じでしょうか。
251:Quartet
このアルバム、実はまだ聴いてないのですが
08~12の曲解説がすごくおもしろくて、声を
あげて笑ってしまいました!

是非聴いてみたいです(580円で買うしかない?)
OFFRAMPの暗さとは異質なんですかね?
252:580円は安いです。
OFFRAMPは完璧にコントロールされた狂気ですが、このQuartetは先が見えません。どこまで深く潜っていくのか誰もわからないような感じです。

生き物に例えるとOFFRAMPは伝説の鳥獣「麒麟」、Quartetは生きた化石「シーラカンス」といったところでしょうか。
253:
作品中盤の「現代音楽」的なアプローチは、
ジャズファンでも、キツい人も多いでしょう。

ま、パットは、スティーヴ・ライヒなどとも
共演作を作ったりする人なんで、
そっち方面へのアプローチもやりたいんでしょうね。
そういう意味で、これは、商売を度外視した
PMGの本音が詰まった作品だと言えなくもないと思います。
個人的には、無理やりスムースジャズをやらされてるような「We Live Here」よりも、好感度の高い作品です。

買おうかどうしようか考えていた
新しい「Day Trip」ですが、
仕事をさぼって立ち寄ったタワレコの店頭で視聴したら
予想以上に良かったので、
店頭以上に安かったアマゾンへオーダーしてしまいました。
パットのギターもさることながら、
クリス・マクブライドとアントニオ・サンチェスの
ゴリゴリしたソリッドなリズムに、惹かれました
254:コメントありがとうございます。
この作品の評判は悪くなさそうですね。コメントをいただいた中では、むしろ好意的な意見の方が多いですね。
580円であれば当然の“買い”でしょうか。

「Day Trip」もオーダーされたようですね。
私も日本盤が出たら購入したいと思います。
255:
「Day~」の国内盤ですが、
タワレコの店頭には既に並んでおりました。
返信
256:国内盤既に出てるんですね。
うちの地域は田舎なのでまだ店頭にありません(涙)
コミックスも1日遅れですからね。

早く聴いてみたいです。
返信
257:
PMGと思って聞くと、なんじゃこりゃ、という気持ちにもなりますが、パットのソロ作の一環として聞くと、これはこれでアリかな、と思ったりします。(曲にもよりますが。)

>08~12の曲解説がすごくおもしろくて、
>声をあげて笑ってしまいました!

同意です(笑)
返信
258:コメントありがとうございます。
PMGの作品中、ダークさは№1ですよね。
このサウンドが受け付けない方も多いと思います。

曲解説はネタが古すぎて若い人達は??でしょうが(笑)
返信
661:突然お邪魔します
Pat Metheny Groupのアルバムで、初めて買ったのがこのアルバムでした。
最初聴いたときは、なんだか間延びしたアルバムだなという印象で、何年もの間眠っていました。
しかし、聴きなおすと、音質もいいし、ジワジワっと好さが出てきて、スルメ的アルバムかと思いました。今も愛聴盤です。
メセニーって素敵!って思って次に「We Live Hereを買ったのですが、自分には合いませんでした。
返信
662:
音庭様、コメントありがとうございます。
返事がとても遅くなり申し訳ありません。

PMGの最初のアルバムがコレでしたか・・・
メセニーが嫌いになる可能性が高い、基本的に人気の無いアルバムですので・・・
やはり最初は、1stの「Pat Metheny Group」がいいと思います。
返信

コメントの投稿

 
管理者にだけ表示を許可する
  • ALLAN HOLDSWORTH IN JAPAN (05/05)
  • アナログ音源のデジタル化 その4 (07/23)
  • アナログ音源のデジタル化 その3 (05/11)
  • アナログ音源のデジタル化 その2 (05/05)
  • アナログ音源のデジタル化 (05/04)
  • 廉価盤1,000円CD (12/29)
  • SON / 松岡直也&WESING (Romantic Version) (05/03)
  • 結晶~SOUL LIBERATION / ORIGINAL LOVE (04/14)
  • first / 夜総会BAND (03/23)
  • ブラームス 間奏曲集他 /グレン・グールド (03/04)
  • プロフィール

    milkybar

    Author:milkybar
    GOGOランプを愛しています!

    最近の記事+コメント

    最近のトラックバック

    カテゴリー

    リンク

    このブログをリンクに追加する

    RSSフィード

    amazon

    FC2カウンター

    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。