JAZZ、FUSION系を中心に手持ちCD・DVDのレビューを書き綴っています。

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Dr.Joe / Chick Corea - John Patitucci - Antonio Sanchez

チック・コリアの5トリオ・シリーズの第1弾をようやく入手。
chick corea (Piano,keyboards)
John Patitucci (Bass)
Antonio Sanchez(Drums)

この5トリオシリーズ、9月に第1弾が店頭に並ぶまで12月リリース予定の“5トリオBOX”の中身が告知されなかったことでファンから大ひんしゅくを買っていたことは記憶に新しい。
この箱には第1弾~第4弾までのバラ売りされたものがそのまま入り、ボックス買いでしか手に入らないアルバム&特典CDの2枚が最後の最後に用意されていた。結果、途中1枚でもバラ売りで買ったファンはダブル買いが確定してしまう。

そんなこんなで12月末に発売されたこの“5トリオBOX”、売れてるのだろうか?

自分は悲しいかな“箱”を買う金も無いので、9月の第1弾リリース以降、様子見で評判の良い盤をバラで購入しようと決めていた。12月の箱発売以降2ヶ月が経過しているわけだが、どうもこの箱関連についてのレヴューが少ない。俺の予想では、箱を買うつもりで待機していたファンがバラ売り分(第1弾~第4弾)の評判がいまひとつ芳しくないので箱を買うのを手控えているのではと。この5トリオシリーズを1枚も買ってないファンが多数いるのでは?
ユニバーサルのアコギな商法が結果的にバラ買いを抑制、購入者が少ないバラ売り盤の評価がはっきりせず、結果、箱が売れないという事態なのではと。最初に箱をリリースしとけば良かったのに。。。
(実際には売れているかもしれません。あくまで想像(笑)

そんな感じ?で第1弾を購入。ネット上での評判はとても良い。
注目はチック・コリア・アコースティック・バンドのデイヴ・ウエックルがアントニオ・サンチェスにチェンジした形のこのトリオ、ドラマーが変わるとサウンドがどう変わるのかという点。

基本的にサウンドはアコースティック・バンドに近い。(中にはエレクトリックバンド風の曲もある)
ウエックルはピアノ・トリオの形態でもタムの数も多く、4WAYを駆使して叩きまくってるから多々うるさいけれども、サンチェスは繊細かつ小気味いいのでとても聴きやすい。ドラマーが変わっただけでもトリオの印象がずいぶん違う。どっちが好きかと聞かれればどっちもということになるかな。

「ドクター・ジョー~ジョー・ヘンダーソンに捧ぐ」というタイトルからジョーヘンの曲が多いのかと思えば1曲も無し。モンクの1曲を除き、他は全部チックのオリジナル。このアルバムからはジョーヘンのまったりとした匂いは全く感じられないのだが。(自分が無知なだけかも。。。)

エレクトリック・バンドを思わせるようなチックがエレピを弾いている曲がおもしろい。“C.T.A”を彷彿とさせる「05. Blues for Dali」やR.T.Fの再結成を暗示させるかのような「07. 1% Manteca」などこのトリオの幅広い音楽性が垣間見える。

アコースティック・バンドやエレクトリック・バンドが好きな人には勿論オススメ出来るが、ナウヒー~やトリオ・ミュージックのファンにもオススメできる。
バラ買い推奨!

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01. Illusion
難解で複雑な構成の曲。カッコイイのだがナウヒー~とかの昔のトリオ・ミュージック好きな方は敬遠しそうな曲ではある。

02. Doctor Joe
ジョー・ヘンダーソンに捧げられたタイトルナンバー。どこがジョーヘンなのか私にはさっぱりわからない。
ただ、やたらカッコイイのは確か。パティトゥッチがエレベで長いソロをとっている。
スリー・カルテッツをエレクトリックにした雰囲気。

03. Mystic River
3人が3様のラインをプレイしているかのような自由度の高い演奏。
このトリオの実力を思い知らされる。

04. Zig Zag
幻想的なイントロから“チュニジアの夜”のようなベースラインにリズムチェンジ。
チックのピアノソロがカッコイイですね。

05. Blues for Dali
エレクトリック・バンドの“C.T.A”を思わせるブルース。
このトリオではローズやシンセを使っているところが大きな特徴。
パティトゥッチがエレベで長いソロ。サンチェスの4バースによるドラム・ソロも聴きモノ。
こういうサウンドがとても懐かしくて、エレクトリックバンドのデヴュー前のアルバム「Live From Elario's」をひっぱり出して聴いた。

06. Crepuscule with Nellie
唯一のセロニアス・モンクのオリジナル。
可もなく不可もないような、ちょっと洗練されすぎなモンク。

07. 1% Manteca
これはおもしろい。
今年再結成されるという噂の第2期RTFでも演奏されそうな曲。ローズ&ムーグで宇宙的な世界。箱に入っている追加テイク“50%Manteca”も聴いてみたい気がしてきた。

08. Promise
オーソドックスな4ビートナンバー。
ビル・エヴァンスを思わせるリリカルな曲で、かなり意外な感じ。しかしカッコイイ!
パティトゥッチのソロもいい。これはビル・エヴァンスのトリビュート盤のほうへ入れるべき曲だったのでは?

09. M.M.
美しいバラード。アルバム後半のこの路線は好きだなー
EKBやRTFの後でこういうバラードを聴くと心に染みる。

10. Fourteen
最後も美しいメロディのトリオ・ミュージック風。
このアルバムは前半がスリーカルテッツを発展させたようなモダンなサウンド。中盤はローズやミニ・ムーグを使ったEKBやRTF、最後はオーソドックスなトリオ・ミュージックとチック・コリアの魅力がいっぱい詰まっている。なかなかいいアルバムだと思う。


「お気に入り度」 ★★★★★


# 割高だけど1枚づつ買い進めていきそうな予感。次はアイアートのやつを買う予定。
# この3人、レギュラートリオになりそうな魅力を感じます。

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The Dream Of The Blue Turtles / Sting

今週木曜日、午前中たまたま家でワイドショーを見ていたら、POLICEの来日公演(東京ドーム)の模様を放送していた。
チケットがとんでもないプレミアム価格となっていたらしいが、アンディ・サマーズが年取って風貌が変わってたのに少々驚き。(スティングとスチュワート・コープランドは変わってない。いつまでも若い!)

いまさら説明不要でしょうが、これはPOLICE活動休止時代にスティングが発表した記念すべき初ソロ・アルバム。邦題は「ブルータートルの夢(1985年)」。
スティングの呼びかけで主にアメリカのジャズ界から参加ミュージシャンを募り、オーディションの結果4人の男達が選ばれた。

Darryl Jones (bass)
Omar Hakim (drums)
Branford Marsalis (saxophones)
Kenny Kirkland (keyboards)

「とにかくすさまじいテクニックをもっているジャズ・ミュージシャンたちとプレイしたかった」とのこと。
(実際にすさまじいことになったわけですが。。。)

自分は最初にソロ活動時代のスティングから入り、POLICEを遡って聴いたクチ。
このアルバムと次回作「Nothing Like The Sun」は自分の中でも特別な存在でとても影響を受けました。この2枚は自分の音楽性(好きな音楽の趣味)を形作ってくれた作品のような気がしてます。
まず好きなのがこの作品に漂うムード。より洗練されて完成度の高い「Nothing Like The Sun」もいいですが、この「ブルータートルの夢」のもつ独特の雰囲気もたまらない魅力。

冷戦構造を題材にした政治的メッセージの強い曲が多いのも特徴。このアルバムの発売当時(1985年)はまだ東西が冷戦の時代で、ようやくゴルバチョフが出て来たかなーぐらいの頃。ソ連の解体やベルリンの壁崩壊はもう少し後。今聴くと時代の流れを感じ、感慨深いものがあります。

このバンドでのリハーサルやツアーの模様を収めたドキュメンタリービデオ「Bring On The Night」もカッコよくてしょっちゅう見てました。とにかくオマー・ハキムが凄くて。。。(DVD化されてます)

POLICEの再結成来日公演をキッカケに久しぶりに聴いたこのアルバムだけど、まったく古さを感じない。20歳前後の学生時代に聴いてた音と40歳過ぎて現在聴く音、また違って聴こえる。どんどん良くなってくるなー

4人のスゴ腕ミュージシャンの他に注目が2人の女性コーラス、ドレット・マクドナルド&ジャニス・ベンダーヴィス。この方々も最高!是非映像版を見て欲しいです。

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01. If You Love Somebody Set Them Free
イギリス・アメリカでも大ヒットしたナンバー。
スゴ腕ミュージシャンを従えているからか、とても安定感のあるサウンド。暖かい。

02. Love Is the Seventh Wave
ゆったりとしたフィールのレゲエビート。
後半、ポリス「見つめていたい」の一節が出てきます。

03. Russians
このあたりから独特の世界が展開されていく。
フルシチョフやレーガンの名前も登場する政治的メッセージの強い曲。
戦争モノのドキュメンタリー映画を見ているような感覚に陥る。

04. Children's Crusade
この曲でのオマーのゆったりとしながらも説得力のあるドラムパターンは必聴!
それに乗っかって漂うようなブランフォードのソプラノ。素晴らしすぎる。。。
この時代のスティングとブランフォードのソプラノサックスは絶対に切り離せない。詞の内容も政治的メッセージの強いもの。

05. Shadows in the Rain
ポリスの曲をアレンジ。
オマーの持ち味全開、バネのきいたシャッフルプレイが聴けます。冒頭のスティングとのデュオ部分でハーフタイムになる所がゾクゾクきます。ケニー・カークランドのキーボードソロも超が付くほどカッコイイ!このソロは伝説です。

この曲にはちょっとした思い出が。。。
大学4年の3月、卒業式も終わり大学生活もあと10日余りとなった頃、地元のライヴハウスで卒業記念ライヴのようなものを演りました。
バンドの他のメンバーもスティングが好きだったため、“Englishman in New York”や“Little Wing”そして無謀にもこの曲まで。当日のビデオが残っていますが、かなり悲惨で笑えます。映像版の“Shadows in the Rain”を参考にしてますが、最後のあたりみんなで「チョップ!チョップ!(ジャンプ?)」の大合唱してる。泣けるw

06. We Work the Black Seam
邦題「黒い傷あと」。核による放射能汚染をテーマにした曲。チェルノブイリの原発事故(1986年)は1年後に起きた。映像版での2人の女性コーラスの素晴らしさが印象に残ってる。

07. Consider Me Gone
希望を失い死を望む男の歌。詞がシェイクスピアの引用(らしい)
ジャズっぽいフィーリングとバックミュージシャン達(男声)によるスキャット。

08. Dream of the Blue Turtles
アルバムタイトルチューンはインストゥルメンタル。
ケニー・カークランドのソロがクール!

09. Moon Over Bourbon Street
クルト・ワイル的なサウンドで、「Nothing Like The Sun」の“シスター・ムーン”に繋がっていく。
スティングの歌、そして自身でプレイしているダブルベースの響きがたまらない。
後ろのほうで静かに鳴っているブランフォードのソプラノがこれまた雰囲気。このアルバムの中で1番のお気に入り。

10. Fortress Around Your Heart
セット・ゼム・フリーに続いてシングルカットされヒットした人気曲。
戦争や地雷をテーマにした重い詞の内容だが、曲だけ聴いていると希望に満ちた曲に感じるのが不思議。そのあたりがスティングのセンスか。


「お気に入り度」 ★★★★★

# 65歳のアンディ・サマーズに勇気をもらった。
# まだ40だから“Shadows in the Rain”叩けるゾ!

 

My Spanish Heart / Chick Corea

チック・コリアの1976年の作品。スペイン音楽をテーマにした傑作。
この年のチックは第2期リターン・トゥ・フォーエヴァー「浪漫の騎士」やソロでも「妖精」を発表するなどバリバリの時期。
最初に買ったチック・コリアのレコードで当時は2枚組。リットー・ミュージックの「ドラマーズ・ハンドブック」という雑誌にスティーヴ・ガッドの必聴アルバムとして紹介されてたのが購入のキッカケだった。
とにかく1曲目の「Love Castle」が好きでコレばっかり聴いていた。ガッド印が全開のブラシによるリズムパターン、チックの奥様ゲイル・モランの漂うようなスキャット、弾けるようなチックのピアノ、少し大袈裟なホーンセクション。廃れたHホテルみたいなネーミングのこの曲、素晴らしすぎる!

このアルバムで最も気に入っているのが“アリアガ・クァルテット”というストリングス集団。
ある意味壮大で大袈裟になりがちなチックの音楽がこのストリングスにより統制のとれたものになっているような気がする。とてもクラシカルで上品に。
そしてRTFでの盟友、スタンリー・クラークも大活躍している。チックとのデュオ「06. Hilltop」は最高!

我が家にシンコー・ミュージックの「ジャズ・ピアノ・コレクション・シリーズ(1994年発売)」のチック・コリアの譜面があり、本作から「01. Love Castle」と「09. Armando's Rhumba」が載っていた。
このシリーズ、なかなか選曲がツボ。原曲でピアノ以外がメロディをとっている場合はピアノ用に多少アレンジされているものの、基本的に完全コピーという点も良い。
難しい理論はわからないけれども、CDを聴きながら譜面を追っていくのは結構おもしろかった。自分の頭の中で鳴ってたテーマ部のリズムが譜面と違ってたりして新しい発見がありました。このシリーズ、現在でも表紙の写真を変えて売ってるようです。

chick.jpg


この譜面を見ていたら秋の発表会用の曲構想が出来上がってきた。
譜面もあることだし「Armando's Rhumba」がやりたい!
型式は歌(息子)とピアノ(妻)とドラム(俺様)のトリオ。最初はピアノで1コーラス、そしてチックとボビー・マクファーリンとのデュオみたく歌が入ってくる。最後にドラムが加わり適当に賑やかして終わるってのはどうだろう?(笑)
(家庭内未承諾、ボツの可能性大)


Chick Corea ( Piano,Mini-Moog, Moog 15,Arp Odessy,Yamaha Organ,PolyMoog,Fender Rhodes,Handclapping,Foot Stomping,Chorus)
Steve Gadd ( Drums )
Stanley Clarke ( Bass on 2,6,9,14 )
Jean-Luc Ponty ( Violin on 9 )
Gayle Moran ( Vocals )
Don Alias ( Percussion )

Arriaga Quartet
Barry Sacher ( Violin )
David Speltz ( Cello )
Connie Kupka ( Violin )
Carole Mukogawa ( Viola )

John Thomas ( Trumpet )
John Rosenburg ( Trumpet )
Stuart Rosenberg ( Trumpet )
Ron Mass ( Trombone )
Narada Michael Walden ( Handclapping on 9)

★1976年10月、カリフォルニア、バーバンクにて録音

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01. Love Castle
オープニングのピアノとドラム。美しすぎるー
この曲の雰囲気を感じれるだけでもこのアルバムを聴く価値あり。
ガッドのルーディメンタルなブラシによるリズムパターンも気持ち良い。大名演!

02. Gardens
スタンリー・クラークのアルコと絡むチックのピアノが叙情的。

03. Day Danse
“アリアガ・クァルテット”が大活躍。
ハンド・クラップがスパニッシュの風を運んでくる。

04. My Spanish Heart
スペインの朝の風景を思い起こさせるピアノソロ。
どこかで聴いたことがあるような懐かしさも覚える。

05. Night Streets
シンセ&ブラス・セクション&ガッドによる壮大な作品。
実にチックらしい大袈裟なアレンジでガッドのキレまくったプレイが聴ける。
とにかくこの時期のガッドは凄い。タイコの音がギラギラしてます。(80年代中盤からこのギラギラ感が薄くなっていった。。。)

06. Hilltop
スタンリー・クラークのオリジナルでチックとのデュオ。
とにかく曲がいいし、ベースがカッコイイ!必聴!

07. Sky
Part1. Children's Song No.8
Part2. Portrait of Children's Song No.8
チックのピアノソロ。とりあえずスパニッシュ系ではない。

08. Wind Danse
アルバム前半部分の締めくくり。ゲイル・モランの透きとおった歌声が心地よい曲。
シンセを強調したフュージョン系。キメのアレンジがチックならでは。

09. Armando's Rhumba
“アルマンド”はチックの父親の名前。スタンリー・クラークとのユニゾンによるテーマがカッコイイなー。
ジャン・リュック・ポンティがヴァイオリンで参加。これがまた哀愁。
マハビシュヌ繋がりでナラダ・マイケル・ウォルデンがハンドクラップで参加。超豪華です。
アルマンドのルンバといえば、ランデブー・イン・ニューヨークやモントルー・ジャズ・フェスティヴァルでのボビー・マクファーリンとのデュオが強烈な印象。恐るべしボビー・マクファーリン。

Armando's Rhumba - Chick Corea and Bobby McFerrin (Montreux Jazz Festival 2001)



10. Prelude to el Bozo
11. Bozo, Pt. 1
エル・ボソ組曲。ピアノソロのインタールードからなぜかインド風に。
ミニムーグの悲しい調べが思わず笑ってしまう。

12. Bozo, Pt. 2
13. Bozo, Pt. 3
可愛い感じのエル・ボソ組曲はいつも聴き流してしまう。Pt. 3はガッドが叩いてるので多少気にして聴く感じ。

14. Spanish Fantasy, Pt. 1
20分超のスパニッシュ・ファンタジー組曲。
Pt. 1はスタンリー・クラーク参加。ブラス・セクション、ストリングスを加えた大作。

15. Spanish Fantasy, Pt. 2
チックとガッドのデュオ。ガッド叩きまくり。

16. Spanish Fantasy, Pt. 3
ピアノソロ。最初は静かだが、次のPt. 4に向けて徐々に激しさが増していく。

17. Spanish Fantasy, Pt. 4
アルバムを締めくくる一大叙事詩。
大袈裟×2、交響曲ですね。最後のチックのピアノ・ソロが味わい深い。


「お気に入り度」 ★★★★★

# この時代のチックを聴くとなぜか心が安らぐ。シンプルなんでしょうね。
# ジャケットに使われている文字も雰囲気あるよなー。

Quartet / Pat Metheny Group

Pat Methenyのギター・トリオによる新譜「Day Trip」が発売となり、ネット上ではしばらくこの話題で持ちきりになると思われる。
そんな中、なぜか当ブログでは96年に発売されたPat Metheny Groupの「Quartet」をご紹介。(全く空気が読めてない)

このアルバム、少し大袈裟に言うとメセニーの諸作品の中でも「ゼロ・トレランス~」や「SONG X」他と並んで5本の指に入ろうかという不人気盤らしい。amazonマーケットプレイスでの現在の中古盤最安価格は580円也!

Pat Metheny Groupとしての前作は前年発売のグラミー賞アルバム「We Live Here」、そして同年にはこれまた超人気盤であるチャーリー・ヘイデンとの「Beyond The Missouri Sky(ミズーリの空高く)」が発売されており、完璧にこのアルバムは埋没。
言うまでも無く、商品の価格は需要と供給のバランスで決定されることから、「We Live Here」を聴いたファンが次も・・・と期待して大量購入、そして中古市場へ大量放出したと思われる(笑)
メセニーのアルバムを10枚以上所有している様なコアなファンは売らないかもしれないが、ジャズファン以外の一般ファンも多いメセニーの場合、CD発売枚数も多いだけに一度売気配の流れが出来ると止まらなくなりそう。

「We Live Here」のツアー終了後すぐにスタジオに入り短時間で仕上げたアコースティックな作品。「We Live Here」はドラム・ループ等打ち込みを多用したカッチリした音作りだったが、今回の「Quartet」は"ジャズギタリスト”パット・メセニーとしての原点回帰のアルバム。
ただ、ワーナー移籍が水面下で決まっており、ゲフィンレーベル最後の作品で、いわゆる“やっつけ仕事”という評価が一般的となっている。
ドライブにピッタリで聴き進めていくほどに気持ちが明るくなっていく「We Live Here」に比べ、この「Quartet」はどんどんダークサイドへ引きずり込まれていく。「We Live Here」とは対照的な“暗さ”が580円の要因だろうか。

しかし、価格だけ見て“駄作”と判断し聴くのをやめるのにはあまりにも勿体無い作品である。
メセニーはいつもファンの期待をいい意味で裏切り続けており、それが最大の魅力。「Quartet」もその一環であると考えればお約束では?
アコースティックな作品の場合、グループ内でのライル・メイズの比重が高まる。本作でもライル・メイズが素晴らしく美しいプレイを聴かせてくれる。自分はライルのソロアルバム的な聴き方をしています。

マイケル・ブレッカーのバラードアルバム「Nearness of You」の関連アルバムを最近は続けて記事にしているが、この「Quartet」からも2曲「05. Seven Days」「14. Sometimes I See」が 取り上げられている。
このバラードアルバムはメセニーがプロデュースしていることから、さりげなく2曲ねじ込んだかもしれないが、これがまた素晴らしい出来!

そしてもう一つのポイント、なんとメセニーの新譜「Day Trip」で「02. When We Were Free」が取り上げられているではあーりませんか!(まだ未聴)
これをキッカケに「Quartet」も再評価され市場価格も上昇するかもしれない。


Pat Metheny
acoustic and electric guitars, 12-string guitar, 42-string pikasso guitar,
e-bows and slide, soprano guitars, fretless guitar, guitar synth

Lyle Mays
piano, non-tuned spinet piano, celeste, pedal harmonium, autoharps, electric piano, clavinet

Steve Rodby
acoustic bass, piccolo bass

Paul Wertico
drums and percussion

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01. Introduction
02. When We Were Free
静かにそして叙情的なイントロダクションから美しいテーマの「When We Were Free」へ。
ゆったりとしたテンポで、メセニーのギター、ライルメイズのピアノが美しく響きます。
特にピアノソロの叙情性が心に染みます。
新譜「Day Trip」ではどのような演奏になっているだろうか?

03. Montevideo

ぴこぴこ、プルプル、ピキピキ・・・
4人による共作でいきなりイントロがフリーインプロビゼイション。早くもこのアルバムの不人気さを予感させるような3曲目。
土着的なドラムをバックに美しいメロディが出て来て一安心。
エンディングはぴこぴこ、プルプル、ピキピキ・・・

04. Take Me There
速いテンポの4ビート。
ただベースがランニングしないので普通の4ビートには聴こえない。
終始メセニーが弾きまくっている。ダークな雰囲気のまま幕を閉じる。

05. Seven Days
マイケル・ブレッカーの「Nearness of You」にも収録された叙情的バラード。
是非ブレッカーのアルバムの方聴いて欲しい。

06. Oceania
ライル・メイズのオリジナルで本アルバム中で最も好きな曲。
美しすぎるピアノによるテーマからシンセギターのソロへ。
3:47秒と短い曲だが、美しい名曲です。

07. Dismantling Utopia
このあたりから雰囲気が変わってくる。
オーネット・コールマンに影響を受けたようなテーマ、めまぐるしく変わる曲構成、そしてフリーの部分。一般ファンは飛ばして聴かない曲かも。
叙情的なのでうるさくは無いが、静かなアヴァンギャルド。

08. Double Blind
ダークサイドへ引きずり込まれていく。アナキンがダースベイダーへと生まれ変わる様に。
美しいライル・メイズの弾く旋律のバックでポール・ワーティコがフリーのソロ。

09. Second Thought
07.~12.までは一連の組曲のような構成か。この曲では宇宙的な広がりをみせる。
CDを聴いていてこの辺りで寝てしまうのもまた事実(笑)

10. Mojave
ダークサイドでうなされている感じ。悪夢の情景。
ベースのとるテーマが重苦しい。「We Live Here」の後でコレはきついかな。

11. Badland
シタールのようなギターサウンド。インドの山奥で修行するような精神性。
ダイバダッタ&レインボーマンの世界ですね。
中古市場への大量放出もやむなしか。

12. Glacier
(深海に潜水中)

13. Language of Time
急にぱっと視界が開けてくる。
暗黒の世界から陽のあたる地上へ出てきた感じ。
初期メセニーグループの香り。シンセギターによる長いソロも聴ける。

14. Sometimes I See
ほっと落ち着くメロウなバラード。マイケル・ブレッカーの「Nearness of You」に収録。
ダークな曲が続いたため一息つける。
ライル・メイズのピアノソロが絶品!

15. As I Am
アルバムの最後は優しく温かい旋律のバラード。本アルバム中、一番オーソドックスなバラードが最後に。メセニー→メイズとソロあり。
こういう雰囲気のアコースティックサウンドなら確実に売れたのではと思うが。。。


「お気に入り度」 ★★★★☆


# メルドーとの「カルテット」と間違えないように。(結果オーライだけど)
# 新譜「Day Trip」に期待です。

  • ALLAN HOLDSWORTH IN JAPAN (05/05)
  • アナログ音源のデジタル化 その4 (07/23)
  • アナログ音源のデジタル化 その3 (05/11)
  • アナログ音源のデジタル化 その2 (05/05)
  • アナログ音源のデジタル化 (05/04)
  • 廉価盤1,000円CD (12/29)
  • SON / 松岡直也&WESING (Romantic Version) (05/03)
  • 結晶~SOUL LIBERATION / ORIGINAL LOVE (04/14)
  • first / 夜総会BAND (03/23)
  • ブラームス 間奏曲集他 /グレン・グールド (03/04)
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