JAZZ、FUSION系を中心に手持ちCD・DVDのレビューを書き綴っています。

My Shining Hour / Chuck Loeb

ギタリストの増尾好秋氏がプロデュースした「Jazz City」レーベルからリリースされたチャック・ローブの初リーダーアルバム。
チャック・ローブはSTEPS AHEADや、ミッチェル・フォアマンと共に結成したフュージョンバンド「METRO」のギタリストで、一般的にはスムース・ジャズ系のギタリストと言われているようだ。
“言われている”というぐらいで、自分はチャック・ローブの参加作品について、「MAGNETIC /STEPS AHEAD」と今回紹介する「MY SHINING HOUR」の他1枚しか持ってない。このリーダー盤が発売された1989年当時も「STEPS AHEADのギタリストかー」ぐらいで、あまり強烈な印象は持ってなかった。
メンバーは、

Chuck Loeb(Guitar)
Makoto Ozone(Piano, Synthesizer)
John Patitucci(Bass)
Dave Weckl(Drums)
Pat Rebillot(Piano)
Carmen Cuesta(Vocal)

パティトゥッチとウエックルが参加。小曽根真の参加も目を引く。
完全なサイドメン買い(笑)

「Jazz City」レーベルは名前のごとく都会派ジャズといった趣の音作りで、とにかく音が軽くてスペイシーな雰囲気。Light & Mellowです。
ガツーン!とくる感じは無いが、とても聴いてて清涼感があり、BGMとして聴くのも良し。
このレーベルの作品で、サックスのビル・エヴァンスがブルーノート東京で行ったライヴ盤「Let The Juice Loose」がある。ブルーノート東京がOPENして初めて発売されたライヴアルバムだった。
これがチャック・ローブも参加してて、ドラムがあのデニス・チェンバースなんだけど、「Jazz City」だからなぜかメロウ。サックスもバリバリにブロウしているのに、なぜかLIGHT。こちらもオススメです。

本作のポイントがウエックルのドラム。
1曲目「The Chant」のドラムソロはウエックルのソロの中でも特にお気に入り。この頃(80年代後半から90年代初頭)のウエックルのプレイは大好きです。

その他、ジャズのスタンダードありブラジルあり、ドナルド・フェイゲンの「Maxine」、マイケル・ジャクソンの「I Just Can't Stop Loving You」のカヴァーまで入っている。
2002年に再発されたがジャケットが変わってた。今回は愛着のあるオリジナルジャケットのほうで紹介しました。

----------------------------------------

01. The Chant
ミディアム・ファーストのラテンナンバー。
ここで聴かれるウエックルのドラミングは屈指の名演(だと思う)

02. Asi Sera
チャック・ローブの奥方でもあるCarmen Cuestaのヴォーカル。
スペイン語によるスペイシーなボサノヴァナンバー。ただ、歌が下手すぎる?

03. My Shining Hour
小曽根真の火の出る様なピアノプレイが聴けるファーストテンポのスタンダード。激しいんだがやはり聴きやすい。

04. If I Were A Bell
マイルスのマラソンセッションで有名な曲。
リラックスと緊張感が共存した演奏。チャック・ローブはジャズギタリストだ。

05. Maxine
ご存知ドナルド・フェイゲンの「ナイトフライ」収録の名曲。
ジャズバラードにアレンジされている。
小曽根のピアノとウエックルのブラシが泣ける。

06. Let All Notes Ring
アラン・ホールズワースをポップにしたようなクラシカルな曲。
チャック・ローブの幅広い音楽性が感じられる。

07. Tarde
ミルトン・ナシメントの作品で、Carmen Cuestaがポルトガル語で歌う。
幻想的なサウンドが素晴らしい。ただ、歌が素人っぽいなー

08. I Just Can't Stop Loving You
なんとマイケル・ジャクソン。メロウ-ファンクな仕上がり。
ギター・ソロでいきなりディストーションを踏んでいる。ライトハンド奏法も登場。
チャック・ローブはなんでもありのフュージョンギタリストだ。

09. Brunet
涼しげな高原が広がっているようなイメージの牧歌的な曲。
気持ちよくなれる。

10. My Funny Valentine
最後はしっとりとアコースティックギターで締めくくり。


「お気に入り度」 ★★★★★


# 大音量で聴いても不思議にソフト。まだまだ暑いこの時期にはぴったりのアルバム。
# 参加メンバーのPat Rebillot(Piano)はどの曲で弾いてるのか不明(汗)


(試聴ページへ)
スポンサーサイト

The Gershwin Connection / Dave Grusin

1991年に発売されたデイヴ・グルーシンのガーシュイン作品集。
GRP所属のミュージシャンを集めてガーシュインクラシックスを現代風にカヴァー。参加ミュージシャンがほぼ同じため、後に結成されたGRPオールスタービッグバンドの裏盤とも言えそう。このセッションがビッグバンド結成のキッカケになったのかもしれない。

発売当時に国内盤を購入。ピアノの鍵盤をモチーフにした高級感あふれるジャケットも秀逸で、豪華なブックレット付きの幅広い紙のCDケースだったと記憶している。
しかし、7年前の息子の火遊びでCDラックごと焼かれた時に消失。今は嫁の持っていたUS盤を聴いている。
輸入盤にはブックレットはおろかライナーも付いてないらしく、各曲のパーソネルが今ひとつ不明。後述の曲紹介もミュージシャンが違うかも(笑)

ただ、トータルなサウンド面は折り紙つきの素晴らしさ。デイヴ・グルーシンの最高傑作という人もいる。
ガーシュインといえば、パリアメこと「巴里のアメリカ人」や、最近では“のだめ”でお馴染みの「ラプソディ・イン・ブルー」のイメージが強かったけれども、このアルバムで聴けるピアノ曲などは初めて聴くものが多く、自分の中でガーシュインの世界が少し広がった気がした。

本アルバムのオススメはチック・コリアとデイヴのピアノデュオ「'S Wonderful」、そしてガーシュインのオペラ「ポーギーとベス」の挿入歌2曲かな。
特にラストの「Bess, You Is My Woman /I Loves You, Porgy」の壮大なストリングスは大感動モノです。

Dave Grusin (p)
Chick Corea(p)
Lee Ritenour(g)
Gary Burton(vib)
Eddie Daniels(cl)
John Patitucci(b,el-b)
Don Grusin(kb)
Eric Marienthal(as)
Sal Marquez(tp)
Dave Weckl(ds)
Sonny Emory(ds)
David Nadien(Concertmaster)
Ettore Stratta(String Conductor)

------------------------------------

01. That Certain Feeling
オープニングはガーシュインが生きていた時代を髣髴とさせるようなモノラルな音作りのピアノソロ曲。1分12秒と短いが時代の雰囲気が出てて素晴らしい。

02. Soon
エディ・ダニエルズのクラリネットをフィーチャーした美しいバラード。名演です。

03. Fascinating Rhythm
ウエックルのカウベルを絡めたドラムパターンから始まる。7拍子。
ゲイリー・バートンの奏でるテーマとグルーシンのピアノが軽快に絡んでいく。グルーシンのアレンジの素晴らしさが際立つ名演。

04. Prelude II
エディ・ダニエルズの美しいクラリネット。バックのストリングスも荘厳に。
リズムアレンジが変わりドラムがブラシでプレイする箇所があるが、ウエックルっぽくないのでソニー・エモリーかな?

05. How Long Has This Been Going On?
美しいストリングス+ピアノトリオのジャズっぽい演奏。
パティトゥッチのアコースティックベースのソロのバックでストリングスが鳴るところが最高!
抑え気味のウエックルのプレイもGOOD!

06. There's a Boat Dat's Leavin' Soon for New York
エリック・マリエンサルのアルトがテーマをとる軽快なジャズナンバー。エンディング付近がグルーシン印のアレンジ。

07. My Man's Gone Now
この曲は、マイルスがギル・エバンスとのコラボで発表した「ポーギーとベス」で聴いていた。
本作ではより緊張感が高くソリッドな演奏。サル・マーケスのトランペットが朗々とテーマを歌い上げる。マーケスのソロ、続くマリエンサルのソロもカッコイイ。本アルバムの中では一番気に入っているテイク。

08. Maybe
ゲイリー・バートンのビブラフォンが美しいバラード。

09. Love Is Here to Stay
ピアノトリオにミュートトランペットでリード。
愛すべき小品といった趣の曲。

10. 'S Wonderful
本作の目玉ともいえるのがこの曲。
デイヴ・グルーシンとチック・コリアのピアノデュオ。
煽り合いせめぎ合いではなく、あくまでリラックスムード。

11. I've Got Plenty O' Nuthin'
本アルバム中、最もポップなアレンジ。
ドン・グルーシンのシンセ、リー・リトナーのギターカッティング。
唯一シンセが入ってる曲。ドン・グルーシンらしい明るいプレイ。(脳天気?)
LAの香りがするガーシュインですね。

12. Nice Work If You Can Get It
ピアノソロ。
自分の中でガーシュインのイメージが広がった気がする。

13. Medley: Bess, You Is My Woman /I Loves You, Porgy
本アルバムのラストに相応しい超感動の名演。「ポーギーとべス」の最重要曲のメドレー。
このストリングスの美しさは一言では語れない。
大音量で聴くと泣けるかも。必聴!


「お気に入り度」 ★★★★★

# すごく上品な企画モノ。GRPレーベルのスマートさがよく出てると思う。
# クラリネットのエディ・ダニエルズがいい仕事してて、雰囲気がとても良い。

GRP ALL STAR BIG BAND (LD)

今回もGRP系のLaserDisc。
GRPが純然たる独立レーベルとして稼動を開始した1982年から数えて10周年、92年に発売された“10thアニバーサリー記念企画作品”の一つ。総勢20名からなるオールスタービッグバンドの映像作品。本作は9曲、同名のCD作品(12曲収録、別テイク)もある。

まさに奇跡的なビッグバンドの映像作品だが、残念ながら未DVD化。本企画の中心人物であり、GRPレーベルの創設者であるデイヴ・グルーシンも既にGRPを離れていることもあり、DVD再発はほぼ望み薄。したがってLaserDiscを買うしかない。
このバンドでの来日公演はCSでも放送されYoutubeでも数曲が見れるが、このスタジオ収録の緊張感あふれる演奏は見逃せない。

いくら百戦錬磨のスゴ腕ミュージシャン達とは言え、即席のビッグバンドはブレスのタイミングの違いなどから、あまりいいものは出来上がらないとの定説があるが、発売当時かなりの高評価だったと記憶している。
ハードバップ時代の名曲を現代風にアレンジ、メンバー全員が黒の衣装で統一しクールな演奏を繰りひろげている。特に、ウエックル、パティトゥッチのリズム陣、今は亡きケニー・カークランドのピアノに注目。その他、ランディ・ブレッカーとアルトゥーロ・サンドヴァールのトランペットバトルも見どころの一つ。
ビッグバンドの肝であるアレンジも聴きどころで、個人的にはトム・スコットがアレンジした「05. Donna Lee」や「07. Blue Train」がお気に入り。
今後絶対に見れないであろうスーパー企画物につき、まずはLDプレイヤーを買うべしですね(笑)

GRP ALL STAR BIG BAND
Trumpets: Randy Brecker,Sal Marquez,Arturo Sandoval
Trombone: George Bohanon
Saxes: Eric Marienthal,Bob Mintzer,Nelson Rabgel,Ernie Watts,Tom Scott
Piano: Dave Grusin,David Benoit,Russell Ferrante,Kenny Kirkland
Flute: Dave Valentin
Clarinet: Eddie Daniels
Vibes: Gary Burton
Guitar: Lee Retenour
Percussion: Alex Acuna
Bass: John Patitucci
Drums: Dave Weckl

--------------------------------

01. Opening
02. Sister Sadie(Horace Silver)
Arrenged by Michael Abene

03. Aregin(Sonny Rollins)
Arrenged by Michael Abene

04. Maiden Voyage(Herbie Hancock)
Arrenged by Dave Grusin

05. Donna Lee(Charlie Parker)
Arrenged by Tom Scott

06. I Remember Clifford(Benny Golson)
Arrenged by David Benoit

07. Blue Train(John Coltrane)
Arrenged by Tom Scott

08. Spain(Chick Corea)
Arrenged by Chick Corea
Orchestrated by Peter Sprague

09. Seven Steps to Heaven(Victor Feldman & Miles Davis)
Arrenged by Russell Ferrante

10. Manteca(Dizzy Gillespie)
Arrenged by Bob Mintzer

「お気に入り度」 ★★★★★

# ウエックルの緊張感がビシビシ伝わってくる。
# 次回は本作の裏版とも言える「The Gershwin Connection/ Dave Grusin」を紹介予定。
  • ALLAN HOLDSWORTH IN JAPAN (05/05)
  • アナログ音源のデジタル化 その4 (07/23)
  • アナログ音源のデジタル化 その3 (05/11)
  • アナログ音源のデジタル化 その2 (05/05)
  • アナログ音源のデジタル化 (05/04)
  • 廉価盤1,000円CD (12/29)
  • SON / 松岡直也&WESING (Romantic Version) (05/03)
  • 結晶~SOUL LIBERATION / ORIGINAL LOVE (04/14)
  • first / 夜総会BAND (03/23)
  • ブラームス 間奏曲集他 /グレン・グールド (03/04)
  • プロフィール

    milkybar

    Author:milkybar
    GOGOランプを愛しています!

    最近の記事+コメント

    amazon

    FC2カウンター