JAZZ、FUSION系を中心に手持ちCD・DVDのレビューを書き綴っています。

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Weather Report '81 / Weather Report

ジャコ・パストリアス在籍時のウエザー・リポートの中で一番のお気に入りがコレ。1982年発売の邦題「ウエザー・リポート’81」
ジャコ、ピーター・アースキン(ds)参加の黄金期メンバー最後のアルバムです。熊谷美広氏のライナーによると、ジャコが2ndリーダー作「Word of Mouth」の制作に取り掛かり、アースキンも脱退の意向をザビヌルに伝えていた時期で、黄金期メンバーによる奇跡のWRが“崩壊”寸前のギリギリの状況の中で作り出した作品。

「もはや“傑作”とか“名作”とかいった陳腐な表現を超えた、崇高な音楽作品である。」と熊谷氏も大絶賛であります。


ジョー・ザビヌル (Keyboard,Percussion)
ウェイン・ショーター (Tenor&Soprano Sax)
ジャコ・パストリアス (Electric Bass,Percussion,Voice)
ピーター・アースキン (Drums,Drum Computer,Claves,Voice)
ロバート(ボビー)・トーマス (Hand-Drums,Tambourines)

これまでの活動を総括する意味を含め、改めて「Weather Repopt」とタイトルがつけられました。ところめが、この“総決算アルバム”一般的にはあまり評判がよろしくない。緊張感の無さ、打ち込みの導入によりバンドとしての自由度が薄い...等が不評の理由ですが、私には全く理解出来ません(笑)

後にウエザーのライヴ定番となる「ヴォルケイノ・フォー・ハイアー」、ジャコのベースが美しすぎるバラード2曲「カレント・アフェアーズ」「スピーチレス」、まさにパーフェクトな組曲「N.Y.C」。

「自分の耳を信じるしかない。」(開き直り気味)

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1. Volcano For Hire (Zawinul)
イントロのボビー・トーマスのハンドドラムが強烈。
ジャコの地を這うようなウネウネベースも必聴。
この曲は、オマー&ビクターベイリー加入後のプレイボーイジャズフェスの映像が有名かも。エンディングのキメがしびれます。

2. Current Affairs (Zawinul)
とにかくショーター&ジャコですね。
2人のユニゾンのテーマ部が美しい。

3. N.Y.C. (Zawinul)
本作のメインで3部構成の組曲。ウエザーの考えるジャズ。
ピーター・アースキンのパーフェクトなプレイが聴けます。

Part One : 41st Parallel
5人のメンバーがそれぞれ独立したラインをプレイ。
まさにウエザーを感じます。

Part Two : The Dance
アースキンの神がかりなブラシワーク。無茶苦茶気持ちいいですよこれは。ほんとにゾクゾクきます。ジャコもノリノリ。この曲をヘッドフォンで聴きながらスタジオでドラムを叩くと最高に酔いしれます。

テーマ部のドラム譜(クリックで拡大)
the_dance.jpg


Part Three : Crazy About Jazz
アースキンがブラシからスティックに持ち替えて。
これまた奇跡を感じる曲。複雑なキメをセンス溢れるドラミングで流れるように。これ聴いたら驚くだろ普通(笑)
文句無しです。

4. Dara Factor One (Zawinul)
ザビヌルとアースキンのデュオから。このドラムもイイですね。
徐々にメンバーが加わってきます。
ジャコが随所に自己主張。ショーターのソプラノも素晴らしい。

5. When It Was Now (Shorter)
打ち込みをバックに抑制されながらもショーターがメイン。
後半にシタールのような弦楽器が入る。

6. Speechless (Zawinul)
とにかくジャコ。悲しすぎるほど美しいベースプレイが聴けるバラード。

7. Dara factor Two (Zawinul,Shorter,Pastorius,Erskine,Thomas)
メンバー5人の共作。4曲目のDara factor One同様にジャム・セッションのテイクを切り取ったもの。リハとか本番とかWRには関係ないみたいです。


「お気に入り度」 ★★★★★

# 奇跡の名演!
# ピーター・アースキンの最高のプレイだと思います。

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リズム&ドラム・マガジン創刊号 / リットーミュージック

今月発売の1月号で通算194号を数える音楽雑誌「リズム&ドラム・マガジン」の記念すべき創刊号(1982年10月20日発行)です。表紙はジェフ・ポーカロ。

コレを持ってる人は30代後半~40代以上の方かと。かなりレアだと思います。当時はギター・マガジン10月号増刊という扱いで、単発の企画なのか、今後継続的に出版されるのか、誰にもわからない状態でした(笑)
それが、年に4回しか発売されない季刊誌から隔月発売へ、そして1994年10月号(№57)より月刊誌となり現在194号まで24年間も続いています。(編集部の皆様お疲れさまです。)

創刊号が発売された当時、自分は高校1年生。ブラバンに入りドラムを始めた頃で、ドラマガは隅から隅まで読んでました。季節に1回しか発売されないため、渇望感がすごくありました。(いつしか月刊化されるようになると、買いそびれたり、立ち読みだけで済ますようになってしまいましたが。。。)
入手可能であれば、創刊号~№50号ぐらいまでは、途中抜けてるバックナンバーを補完したい。

この創刊号で特集されてる記事に「5大ドラマー・ミニ研究」があります。各ドラマーのスタイル分析とドラム譜が載ってます。

スティーヴ・ガッド「ELECTRIC RENDEZVOUS / AL DI MEOLA」
ジェフ・ポーカロ「ROSANNA / TOTO」
スチュアート・コープランド「BOMB'S AWAY / THE POLICE」
スティックス・フーパー「SOUL SHADOWS / CRUSADERS」
神保彰「ASAYAKE / CASIOPEA」

当時がフュージョン全盛時代であったことが伺えますね。



写真の左上は当時よく聴いていたYMOの「BGM」です。ドラマーといえば高橋ユキヒロさんしか知りませんでしたから、神保さんやGaddの特集が組まれてても当然「???」でした。隅から隅までナナメ読みです。

やがて月日は流れ。。。写真の右上はドラムについて挫折した作品、トム・コスターの「The Forbidden Zone」です。トム・コスターは「哀愁のヨーロッパ」をサンタナと共作したことで有名なキーボードプレイヤーです。
1995年、このCDの発売元であるビクター・エンターテインメントとドラム・マガジンの共催で「デニチェン完コピコンテスト」という“超無謀な”イベントが行なわれました。
CD収録の課題曲「JAZZ LAMENT」のデニチェンのプレイを完コピして応募するコンテストで、審査委員長はデニス自身、優勝者にはスネア等デニス関連グッズが貰えるというものでした。

「誰がデニス・チェンバースに一番近いかこの際はっきりさせようじゃないの」がイベントテーマでした。(何という無茶な企画か(笑)

CDの帯に付いているバーコードを送ってコンテストにエントリー、送られてきたマイナスワンのテープに自分のプレイをオーバーダブするという方法ですが、

課題曲の「JAZZ LAMENT」が“笑ってしまうほど激ムズの曲”でして。。。
ドラマガでは誌上コンテストが何回か開催されてますが、後にも先にもあれだけの曲は無いと思う。結局、最後まで叩ききれず挫折、エントリーしたものの、応募も出来なかったっす(泣)

ドラム・マガジン編集部の皆様、これからもマニアックな企画を楽しみにしています。特に目前に迫った200号では無謀なイベント待ってまーす!



# トム・コスターの「The Forbidden Zone」はタイトなハードフュージョン作品で、スコヘンのギターが特にオススメです。

ベートーヴェン 交響曲第9番ニ短調 作品125「合唱」 / 指揮: ウィルヘルム・フルトヴェングラー バイロイト祝祭管弦楽団及び合唱団

年末になると各地で第9のコンサートが開かれる。聴きに行くのでは無く歌いに行くのが現在の主流。私の義姉も毎年歌いに行っている。
今日は第9の中でも特に有名な“音の世界遺産”バイロイトの《第9》を紹介します。

最近は「のだめ」の影響で、クラシックをよく聴くようになった。CDショップでもいつもは踏み入れたことが無かったクラシックコーナーを覗くこともしばしば。
何から聴いていいかわからないため、クラシックの入門書もよく読んでます。最近読んだものでは、クラシックジャーナル編集長の中川右介さん著「3時間でわかるクラシック音楽入門/青春新書」が読みやすかった。この本の中で、「本物のクラシック」として紹介されてるのがこの「フルトヴェングラー バイロイトの《第9》」です。

「本物のクラシック」にはいくつかのキーワードがあるとのこと。

・ドイツの音楽
・指揮者(史上最高の指揮者と言われているのがフルトヴェングラー)
・ベートーヴェン
・交響曲

「クラシックの本当のファンが思い描く“本物のクラシック”とは、19世紀のドイツの交響曲であり、それを20世紀のドイツの指揮者がドイツのオーケストラで演奏したものなのだ。」
とあります。

とにかく知っておくべき演奏であるのは間違い無さそう。いろいろなレコード会社から発売されておりどれを買うか迷うところですが、近くのCDショップにあったこの東芝EMI盤を買いました。私もこの盤から奥深きクラシックの世界に入門します(笑)

第2楽章はフュージョンファンにはボブ・ジェイムスの「ルートヴィッヒ」(フォクシーの1曲目)でお馴染み。第4楽章はレインボーの「治療不可」でギターキッズには説明不要ですね。
(解説終わり)

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ベートーヴェン
交響曲第9番ニ短調 作品125「合唱」

1. 拍手
2. 第1楽章:アレグロ・マ・ノン・トロッポ、ウン・ポコ・マエストーソ
3. 第2楽章:モルト・ヴィヴァーチェ
4. 第3楽章:アダージョ・モルト・エ・カンタービレ~アンダンテ・モデラート~アダージョ
5. 第4楽章:プレスト
6. :レチタティーヴォ;おお友よ、この調べではない!
7. :アレグロ・アッサイ・ヴィヴァーチェ、アラ・マルチア;大空の壮麗な空間を通って
8. :アンダンテ・マエストーソ;抱き合うがいい、幾百万の人々よ!


指揮: ウィルヘルム・フルトヴェングラー
バイロイト祝祭管弦楽団及び合唱団
エリザベート・シュワルツコップ(ソプラノ)
エリザベート・ヘンゲン(アルト)
ハンス・ホップ(テノール)
オットー・エーデルマン(バス)

1951年7月29日 ドイツ、バイロイト祝祭劇場ライヴ録音



Rendezvous in New York / Chick Corea Akoustic Band (DVD)

2001年12月6日から23日までNYブルーノートで行われたチック・コリアの60歳誕生日記念スペシャルライブ“ランデヴー・イン・ニューヨーク”のDVD版。
当初発売はDVD-BOX9枚組で30,000円というマニアックなモノであったが、分売の動きが活発化、待ちに待った「Akoustic Band」も発売となりました。
このメンバーでのライヴ映像としては、1991年のミュンヘン、フィルハーモニーホールでのライヴDVD以来で非常に期待感を煽る。オリジナル・トリオがどんな演奏を見せてくれるのか。


予想以上に素晴らしかった!


年齢とともに枯れてきたというか、全体のカラーが落ち着いてきた。うるさくない。
特にウエックルがいい。
91年のミュンヘンライヴ時と奏法がガラリと変わってる。スティックを短めに握り、力が抜けてるイメージ。右手のグリップを見てもミュンヘンライヴ時はスティックを長めに“クッ”とホールドしてる感じだが、今回のライヴでは優しく添えてるだけ。全体的にとてもリラックスしたドラミング。(91年頃の若さで押し込む感じもとても好きなんですが)

パティトゥッチは91年のライヴがあまりに凄すぎたため、今回は堅実に弾いてるイメージ。チックも60歳ということでピアノ弦を引っかいたりしない。。。と思ってたらやっぱり最後の「SPAIN」で引っかいてた(笑)

カメラワークも各楽器のパーツ部分への近接等が効果的。ウッドベースのボディの質感が感じられる。店内を歩くウエイトレスさんも素敵です。
収録は5曲と少ないですが全てが彼らの十八番。とてもリラックスしつつも「Akoustic Band」特有の緊張感は健在。今年の年末年始はこのDVDで過ごせそうな素晴らしいライヴだと思います。

Chick Corea(Piano)
John Patitucci(Bass)
Dave Weckl(Drums)

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1. Bessie's Blues
Akoustic Bandといえばこの曲。1stの1曲目がこれでした。
コレが入ってるからこのDVD買った。
ウエックルのシンプルなアプローチに今までとは違う何かを感じます。

2. Someday My Price Will Come
チックのピアノが美しすぎ、パティトゥッチのソロも相変わらず素晴らしい。

3. Humpty Dumpty
チックのライヴではお馴染みのこの曲。
ウエックルが明らかに違う。チックも共演者を煽る感じでは無く、包み込むように弾いてる。バースデイライヴというシチュエーションがこの雰囲気を生んだのか。

4. My one and Only Love
ベースソロ後、エンディングに向けてチックが一人で弾く部分が素晴らしい。美しいバラードに仕上がってます。

5. Spain
やはり最後はコレで締めないとAkoustic Bandではない。
すごく落ち着いた印象を受けるスペインです。
こんなスペインは初めて聴いた。


「お気に入り度」 ★★★★★


# 91年のミュンヘンライヴをあわせて見ると驚く。同じメンバーでこうも違うとは。。。
# チックがシンプルなプレイに徹しててスゴクいい。

Festival / Lee Ritenour

音楽仲間の家を訪問しCDやビデオ等のライブラリーを見せてもらうことはとても楽しい。
「え?こんなの聴いてるんですか?」等、新しい発見もあり、見たこともない珍盤や映像が出てきたりして、とりとめの無い音楽談義に花を咲かせるのは至福のひと時です。
当然、CDの貸し借りが行なわれるわけですが、貸したまま借りたままで月日が流れ、お互いが忘れてしまい、いつしか転勤したりして音信不通に。。。もう戻ってこないあの貴重盤(笑)

今回紹介するのはリー・リトナーの「フェスティバル」です。
リトナーが全編アコースティックギターを弾いてる1988年の作品ですが、これは音楽仲間からのCD返却率が100%。その理由は、

「コレすごく良かった。他にもいいのあるだろ、貸してくれ。」です。


他人から借りたCD、気にいらなかった場合でもすぐ返すのは感じが悪い(笑)。だから一度聴いただけでとりあえず放置→そのまま忘れるというパターン。貸した方もその作品にあまり思い入れが無かったりするとすぐに迷宮入りします。

この「フェスティバル」は、すこぶる評判が良い。酷評は聞いたことが無いです。
まずマーカス・ミラー&オマー・ハキムのリズム隊の良さ。ジョアン・ボスコとカエターノ・ヴェローソの甘いヴォーカル。スピーカーからブラジルの風が吹いてきます。リトナーのギターも爽やかで夏に聴くと最高なんですが、真冬に聴いてもいい。
このクオリティの高さはデイヴ・グルーシン、ボブ・ジェームスの参加がポイントのようですが、特にマーカス&オマーのしなやかなグルーヴを是非聴いてみてください。これは絶対のオススメ盤ですね。

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Lee Ritenour(Acoustic Guitar,Acoustic Guitar Synthesizer)

Featured Musicians:

FROM NEW YORK
Dave Grusin(keyboads)
Bob James(keyboads)
Marcus Miller(bass)
Omer Hakim(drums)
Anthony Jackson(bass)
Robbie Kondor(synth programming)

FROM BRAZIL:
Joao Bosco(Acoustic Guitar/Lead Vocals)
Caetano Veloso(Lead Vocals)
Paulinho DaCosta(Percussion)
Gracinha Leporace(Backround Vocals)
Carlinhos Brown(Jembe)

FROM LOS ANGELES:
Ennie Watts(Saxophone)
Jerry Hey(Horns and strings)
Larry Williams(Saxophone)
Johnny Mandel(strings arranged)
Randy Keyber(Horns and strings)

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1. Night Rhythms(Lee Ritenour)
多分この1曲目でこの盤の虜になります。
この気持ちよいリズム、リトナーの情感豊かなテーマ。
そして特筆すべきはアーニー・ワッツのテナー。
スムース・ジャズの決定番です。

2. Latin Lovers(Joao Bosco and Aldir Blanc)
ジョアン・ボスコのヴォーカルで早いテンポのサンバ。
オマー・ハキムのグルーヴドラミングの真髄が聴けます。
リトナーの速弾も必聴!

3. Humana(Ivan Lins and Vitor Martins)
ボブ・ジェームスが参加するだけで上質のスムース・ジャズになる。
アーニー・ワッツのアルトもいいですねー
リトナーはアコーステイックギターシンセ使用。

4. Rio Sol(Tim Landers)
マーカス・ミラーのベースソロあり。
ティム・ランダースの曲であることから全編ベースをフューチャー。
気持ちいいスラップが聴けます。

5. Waiting for You(Lee Ritenour)
リトナーのアコーステイックギターのソロでしっとりと。

6. Odile, Odila(Joao Bosco and Martinho da Vila)
ジョアンボスコの歌うテーマがかなり印象的。
本作品の色を決めてる曲と言えるかも。

7. Linda(Caetano Veloso)
第一主題はリトナーがテーマ。第二主題からカエターノがテーマを歌います。ジョニー・マンデルのストリングスアレンジが素晴らしい。名曲!

8. New York/Brazil(Lee Ritenour)
題名のとおりクールなアコーステイックという感じでアレンジがカッコイイです。やはりジェリー・ヘイは超クールです。
ここでのオマーのドラミングも必聴もの。

9. The Inner Look(Bob James)
最後はボブ・ジェームスのオリジナルでしっとりと。
これはもろにフォープレイのサウンドに仕上がっている。
この曲みたいにリトナー、ボブ、オマー、マーカスの4人でバンド作ってくれないかな。。。


「お気に入り度」 ★★★★★

○文句無しのオススメ盤
○サックスがエリック・マリエンサルでの「Night Rhythms」の映像あり→コチラ

Dinner Music / Carla Bley

前衛派の作曲家・ピアニストであるカーラ・ブレイの3枚目のアルバム(1977年発売)。
“スタッフ”のメンバーが全面参加しており、カーラ・ブレイ with スタッフといった趣の作品。

カーラ・ブレイは、フリー・ジャズのムーヴメントの中、1964年にマイケル・マントラー(tp)とジャズ・コンポーザーズ・オーケストラ・アソシエーション(JCOA)を結成。チャーリー・ヘイデン『リベレイション・ミュージック・オーケストラ』に参加、1973年に自己のレーベルWATTを設立。近年はスティーヴ・スワロウ(b)との共同作業を中心に活動中で2005年には『リベレイション・ミュージック・オーケストラ』の続編も発表している。

本作は“スタッフ”のメンバーが全面参加ということで、とてもリラッックスした雰囲気。カーラ・ブレイの色は抑え目、スタッフ色強し。

メンバーは、

Carla Bley :Organ(Piano introduction on 1)、Vocal on 4、Pianp & Tenor Saxphone on 6
Roswell Rudd :Trombone
Carlos Ward :Alto & Tenor Saxophone、Flute
Michael Mantler :Trumpet
Bob Stewart :Tuba

Richard Tee :Piano、Electric Piano
Eric Gale :Guitar(on 2、4、6)
Cornell Dupree :Guitar(on 1、7)
Gordon Edwards :Bass Guitar
Steve Gadd :Drums

スタッフの核でもあるリズム隊3人(リチャード・ティー、ゴードン・エドワーズ、スティーヴ・ガッド)が全曲参加ということで要注目盤なんですが、とんでもない事実が発覚!!

前回の記事で少し触れましたが、村上“ポンタ”秀一氏が著書「自暴自伝(2003年)」の中でカーラ・ブレイの「ディナー・ミュージック」は“スティーヴ・ガッドの代役として俺が叩いてる”と暴露。

その内容とは。。。

当時のスティーヴは酒とクスリでベロベロのブンブンの頃で、超忙しかったこともありダブルどころかトリプルブッキングで仕事を請けていた。そこで“ニセ・ガッド”の登場。名義はあくまでスティーヴのままでチューニングを含めスティーヴそっくりに叩く。それがまたうまいのよはっきり言って。ギャラもすごい額を貰った...等など

「自暴自伝」発売当初、この件については2ちゃんねるのポンタスレでも話題になってました(笑)
自分も「ディナー・ミュージック」を聴いたことが無かったですが、大勢の意見としてポンタ氏の“大法螺”という流れになっていたため、質問の書き込みをしてみました。

「ディナー・ミュージック実際聴いてみた人いる?どうでしたか?」って。

見事にスルーされますた(´・ω・`)
2ちゃねらーは誰も聴いていなかった模様。その当時のスレは過去ログ倉庫落ちしていると思いますが、マニアックな方はチェックしてみてください。しつこく質問してるのが私ですw

スティーヴ・ガッドの公式サイトのDiscographyにもしっかりと「DinnerMusic」(1976)が。(しかしすごい参加枚数ですね。これだけ忙しかったらベロベロのブンブンも頷けます。)

この業界ではドラムの影武者制度があるという噂は聞いたことがあります。アイドルグループのレコーディングに一流ドラマーが参加して正式メンバーの替わりに叩いているとか。。。だだ今回のケースはちょっと異質。超一流同士の影武者ですからね。ガッドの替わりにポンタさんが叩いてそれを普通に発売するカーラ・ブレイ&レコード会社。一緒にレコーディングしてたスタッフのメンバーも「良くあることだ」と思ってたんでしょうか。ちょっと信じられない感じです。

「やはり世紀の大法螺なのか?」

ファンとしては当然、真実を突き止めるために実際に購入して聴いてみました。
これでも私自身、ポンタ歴20年、ガッド歴21年ですので聴けばわかるだろうって。結果、これだけ真剣に聴き込んだのは久しぶりでした。当時の2人の参加アルバムを再度聴いてみたりして。。。

1曲づつ検証してみます。amazonでも試聴出来ますのでどうぞ。

以下全て私自身が聴いた感じの予想なので、全く違う可能性がありますが(笑)

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1. Sing Me Softly Of The Blues(7:42)
スタッフ色の強いブルース。コーネル・デュプリーのいかにもなギターが素晴らしい。
このハイハットのニュアンス、ポンタさんですね。
すごくガッドに似てますが軽いような気がします。

2. Dreams So Real(5:32)
エリックゲイルの哀愁のギター。高中みたいでサディスティックミカバンドの「黒船」(3曲ある内の最後の曲)に似てます。
ドラムはあまりに音が悪すぎて誰が叩いてるのかわからない。
ガッドでもポンタさんでもなさそうです。第三の男の可能性が高い。

3. Ad Infinitum(5:52
ワルツの曲でいかにもガッド風のドラミング。
シタタ、シタタ、シタタ、ジャーン♪
スネアのロールのタッチ、ハイハットオープンの多用。少し手数がウルサイ感じします。多分ポンタさんですね(笑)。少なくともガッドではなさそう。

4. Dining Alone(4:33)
カーラ・ブレイの落ち着いたヴォーカルナンバー。Carlos Wardのテナーもすごくいい。本作のベストかも。
このドラムプレイはいい。ガッド本人の可能性もありますが、ポンタさんかな?

5. Song Sung Long(6:02)
2曲目と同じドラムサウンドで音が悪い。ドラムの高音が割れて聴こえる。
2曲目と同じ人が叩いてる感じ。

6. Ida Lupino(7:57)
エリック・ゲイルのギターが泣きまくる。
これは唯一ガッド本人っぽいです。公式サイトのDiscoGraphyもウソではなかったかも。このハイハットのズリズリ感、シンバルワークの間合い。もしこれがポンタさんなら“ネ申”ですね。

7. Funnybird Song(3:03)
いかにもスタッフな曲。すごくガッドに似てるポンタさんの“ニセ・ガッド”だと思います。1曲目と同じニュアンス。

8. A New Hymn(7:25)
最後はカーラブレイバンド風のバラード。カーラ・ブレイのオルガンが厳かな雰囲気。
誰のドラムか不明です。ガッドでもポンタさんでもなさそう。


「お気に入り度」 ★★★☆☆


○ガッドファン、ポンタファンは必聴。
○結局、全く検証できませんでした。各曲ごとに、ほんとは誰が叩いてるのか知ってる方、是非教えてください(笑)

クラムチャウダー / 井上陽水 

日産セフィーロのCM「みなさん、お元気ですか~」でお馴染み?の井上陽水が1986年6月15、16日 NHKホールにて収録したライヴ盤。

当時は、安全地帯に詞を提供した「ワインレッドの心」や「恋の予感」、中森明菜に詞・曲を提供した「飾りじゃないのよ涙は」、自身の「いっそセレナーデ」がヒット。1984年発売のアルバム『9.5カラット』が1985年のアルバム年間売り上げ1位を獲得、陽水にとっては『氷の世界』以来2作目のミリオンセラーとなりました。安全地帯とのジョイントコンサートを神宮球場で行なうなど、「第二次陽水ブーム」と呼ばれてた時期の作品。

2001年にデジタルリマスター化され再発。収録曲の多い映像版もありますが、残念ながらビデオとLDのみでDVDは発売されていない。ほんとはそっちを見て欲しいし、レヴューも映像版のほうで行ないたいんですが入手困難ということで。。。

まずこの作品のポイントが超豪華なバックメンバーの顔ぶれ。

井上 陽水 : Vocal,Guitar
大村 憲司 : Guitar&コンサートアレンジ
浜口 茂外也 : Percussion,Flute
村上"ポンタ" 秀一 : Drums
高水 健司 : Bass
中西 康晴 : Piano
小林 武史 : Keyboard

この「クラムチャウダー・ツアー」は、今は亡き大村憲司氏がGuitar&コンサートアレンジで参加している点、ミスチルのプロデュースで有名になる前の小林武史氏の参加がポイントでしょうか。しかし当ブログ的に一番のポイントは、村上"ポンタ" 秀一氏が著書「自暴自伝(文藝春秋)」の中でこのツアーをこんなふうに語ってます。

「空中を漂うような気分で演奏できたなんて後にも先にもこのツアーの時だけ。」
「我ながら自分に翼が生えたみたいだった。」
「俺が今までやってきた数あるツアーの中でも、五本の指、それどころか三本の指に入りますよ。」

さらに陽水のツアー中のコメントとして、

「しかしポンタ君もなんだね。上手になったね。」
「空を飛行機で揺れてるって曲のニュアンスを、ドラムで表現できるようになったんだね。」


どうですか?
どう考えても必聴盤でしょう(笑)

陽水の優しくふくよかな声が心に染みてくる。間違いなく感動します。
いろいろな意味で井上陽水のスゴさがわかる超愛聴盤です。やっぱり映像を見て欲しい。DVD化が強力に待たれます。

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1. 帰れない二人
作詞・作曲/井上陽水、忌野清志郎 編曲/大村憲司

清志郎との共作で有名なこの曲。
大村憲司のアルペジオから陽水の歌が入ってくる。優しい陽水の声に一気に引き込まれます。

2. ミスコンテスト
作詞・作曲/井上陽水 編曲/大村憲司

浜口茂外也氏のタンバリンをベースに。ポンタ氏はエレドラで味付け、途中でシェイカーも振ってます。現代版千利休といった風情のポンタ氏の衣装、ポンタ氏を後ろから撮った映像が素晴らしい。制作会社のビデオアーツはセンスが良すぎる。キースジャレットのスタンダーズの諸作でもおなじみですね。浜口茂外也氏は大作曲家浜口庫之助さんのご子息です。


3. 娘がねじれる時
作詞・作曲/井上陽水 編曲/大村憲司

これも浜口氏のパーカッションとポンタ氏のドラムがメイン。この曲で使用してるポンタ氏のドラムは皮だけの薄型タイプ。パーカッションかな?レゲエっぽい歯切れのいいビート、アレンジがイカシてます。詞の内容はドロドロですが。。。


4. ミスキャスト
作詞・作曲/井上陽水 編曲/大村憲司

大村憲司のギターがメイン。ヘビーなアレンジです。
ギターソロが超カッコイイです!!小林武史もシンセで自己主張。


5. 新しいラプソディー
作詞・作曲/井上陽水 編曲/大村憲司

これも大のお気に入り。ポンタ氏のタイコが素晴らしく気持ちいい。
映像版で見てもらいたい。しびれます。
中西康晴のカッチリしたピアノ、後半のスキャット部分での大村憲司のギターがたまらなくいい味。


6. 灰色の指先
作詞・作曲/井上陽水 編曲/大村憲司

本作のメインと勝手に位置づけてます。陽水の歌が泣けます。
イントロのドラムロールが激渋。ジャズっぽいアレンジでポンタ氏のブラシワーク、中西康晴の叙情的なピアノ、小林武史の浮遊感あふれるシンセ。うたポンのレヴューでも触れましたが、必聴の名演です。


7. ジャスト・フィット
作詞・作曲/井上陽水 編曲/大村憲司

ポンタ氏曰く、当時はまだ「屈折しまくりの若造」だった小林武史のシンセが切れまくる。大村憲司のソロも聴き所。アウトする箇所が超COOLです。アップテンポのアレンジでポンタ氏も燃えてます。
ミスチルとかマイラバの小林武史しか知らない人には是非聴いてほしいテイクです。


8. ワインレッドの心
作詞/井上陽水 作曲/玉置浩二 編曲/大村憲司

安全地帯でお馴染み。
高水健司のイントロのベースソロ聴いてみてください。浜口茂外也のフルートソロも絶品。間違いなく感動します。ピアノソロも泣ける。何回聴いたかわからないほど聴いた曲。
映像版ではこの曲の後、甘い口づけ~♪ とくる「いっそセレナーデ」が始まるんですがCDでは未収録。残念!!


9. 結詞
作詞・作曲/井上陽水 編曲/大村憲司

最後は大村憲司のギターが泣きまくりの「結詞」
奇跡の名演の幕が下ります。あー気持ちよかった。


「お気に入り度」 ★★★★★


○ポンタ氏の著書「自暴自伝(文藝春秋)」おもしろいので激オススメ
○次回のレヴューは、同書の中でポンタ氏が「ニセガッドとして自分が叩いてます」と暴露した問題作、カーラブレイ「ディナー・ミュージック」を徹底検証します(笑)



  • ALLAN HOLDSWORTH IN JAPAN (05/05)
  • アナログ音源のデジタル化 その4 (07/23)
  • アナログ音源のデジタル化 その3 (05/11)
  • アナログ音源のデジタル化 その2 (05/05)
  • アナログ音源のデジタル化 (05/04)
  • 廉価盤1,000円CD (12/29)
  • SON / 松岡直也&WESING (Romantic Version) (05/03)
  • 結晶~SOUL LIBERATION / ORIGINAL LOVE (04/14)
  • first / 夜総会BAND (03/23)
  • ブラームス 間奏曲集他 /グレン・グールド (03/04)
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